アート:シリアルキラー展
シリアルキラー展行ってきました。
過去の連続殺人犯はその犯行のほかに、様々なアートワークを残していて、今回はそれをまとめて展示したものです。
小さな画廊ですが、列がけっこう延びていて待ちました。人気のようです。
入っていきなりゲイシーのクラウン画が目に飛び込んでくるんですが、いきなり背筋ゾワゾワでした。
ぶきみなクラウンの表情と、油絵のタッチから伝わる、そこに絵があり、この絵を描いた人間がいて、その人間は猟奇的連続殺人犯であるという事実が、イヤーな感じを与えてきました。
ゲイシーは地元の有力者で多くの人に慕われていましたが、裏の顔は連続
殺人犯でした。こわ。
とはいえ、他のアートワークからはあんまり何も感じとれませんでした。不気味だし少しおかしい人の作品ですが、ただグロいだけならいくらでもありますし。
シリアルキラーの個人の生い立ちなど紹介もあるのですが、典型的なのは、近親者からの性的虐待、育児放棄を幼少期にうけていることでした。次が、親がかなり厳しい、教育者や宗教関係者で、抑圧されて過ごしていること。あとは異様に幼少期から頭がいいこともあげられてました。
最近、ADHDなどもともとの脳の欠陥で集中できなかったり、コミュニケーションがうまくとれないなど、今まで分からなかったことが判明してきてますが、猟奇的殺人なども脳の欠陥が原因で起こることもあるかもと思いました。
生まれつき、もしくは幼少期の環境によって脳に問題が生じているのであれば、ワイドショー的になぜ殺人を犯したのかなどの理由を突き止めてもあまり意味がない気がします。ある一定の割合で次の殺人犯候補が生まれてくることになるからです。
おそらく脳の欠陥的なものは多かれ少なかれ誰しも持っていると思いますし、それには個性を形成する役割もあるはずです。脳の特定の部分に欠陥があることがわかったからといって(将来的に)、殺人する可能性があるから隔離というのも難しそうです(線引きなど)。
結局は、社会がうまくつきあって、殺人を起こさないように、その最後のトリガーがひかれないように、虐待がおきないようにしたり、みんながちゃんと一員として認められるような仕組みをもった社会にしないといけないんだろうなと思いました。
しかし、それはとても難しく、さらに現代はそれとはどんどん逆行しているように思います。
- 作者: ジョエル・ノリス,吉野美恵子
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