ツルオン感想ブログ

映画や本や音楽に触れた時の思いを書いてきます。

大学生時代の瑞々しさを思い出したいときに読みたい:えいやっ!と飛び出すあの瞬間を愛してる

僕は今28歳(87年世代)だが、これまでの人生でいつが一番楽しかったかと聞かれれば、大学生時代だと即答できる。

茨城の田舎から東京に出てきて一人暮らしをさせてもらい、初めて自分一人で生活することを覚えた。真面目だったため、親のいうことを聞いてきた僕が、初めて親の目という縛りから抜け出したとき。自分で考えて自分で決断して、自分のやりたいことをやっていいのだと初めて実感できたとき。

その自由は、僕にとっては本当に新鮮で刺激的で楽しかった。だから、やりたいことをたくさんやった。

学園祭で所属する課を仕切り、部活では主将をやり、海外に留学した。授業をさぼることを覚え、彼女を作り、映画を見たり、色んなところに行ったりした。

決断する前は色々考えてしまって怖いけれど、自分が動くと物事が動き出すんだということがわかった感覚が最高だった。

そう、まさにえいやっ!と飛び出すあの瞬間が最高だった。

そして、社会人になった今も、あの学生時代に感じたえいやっ!を探して生きている気がする。

 

 

この本は、小山田咲子さんという早稲田大学に在学していた方の学生時代のブログをまとめたものだ。彼女は詩や写真の才能があり、いろいろな賞を受賞していたそうだが、旅行先のアルゼンチンで事故にあって亡くなってしまった。

僕は、この本は鴻上尚史さんのTwitterかなにかで知ったのだと思うけれど、タイトルを目にした瞬間に読むことを決めた。

彼女のブログをまとめたものなので、学生生活で日々起こったことや感じたことがまとめられている。レポートが終わらない話だったり、恋愛だったり、映画などを鑑賞した時の感想だったり。他愛もないものかも知れないけれど、自分の学生時代と重なる部分が多くて懐かしくなる。学生時代に戻って友達の話を聞いてるような気分にもなる。

そして、パワフルだった学生時代の自分を思い出して、負けないで頑張ろうという気持ちにさせてくれる。

 

 

社会人になってからキラキラした楽しさを感じることが少ない。なんだかしぼんでしまっている気がする。そんな時にこの本を読むと、キラキラした前向きな気持ちにさせてくれる。

えいやっ!と飛び出したいときに読んでみてください。